大越09 大越01 第4回 第6回


コラム5回目は、塗装中に起こりがちな失敗と修正方法を紹介します。
前回のコラムでは、缶スプレーを使って塗装する手順とポイントをご紹介しました。LAST CAMERAに限らず、ものづくりにおいて失敗はつきもの。どんなに注意していても塗料を吹き付けすぎて垂れてしまったり、塗装面にキズを付けてしまうことがあります。でも、落ち込まなくても大丈夫!簡単にリカバリーすることができます。
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塗料を吹き付けすぎて垂れてしまったり、塗料がよく乾燥していない状態でうっかり触ってしまって、塗装した面に指紋やキズをつけてしまったり、乾燥しているあいだにホコリがついてしまったなど、塗装中にトラブルはつきもの。ここでは、いくつかの失敗例をあげて対処法をご紹介しましょう。

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塗料が乾く前にうっかり触ってしまったパーツ


塗料が乾かないうちにうっかり触ってしまったり、パーツを落としてしまうと、パーツの塗装面に指紋やキズがついてしまうことがあります。もしもそうなってしまったら、そのままの状態で15分~20分ほど乾燥させます。このとき、あわてて触ったりするのは厳禁!余計にキズをつけてしまいます。はやくどうにかしたい!という気持ちをぐっとこらえて、塗料が完全に乾燥するまでじっくり待ちましょう。

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塗料が乾燥したら紙やすりで削る


塗料が完全に乾燥したところで、塗装した表面を紙やすりで削ります。段差をなるべく平らにするように意識しながら、表面にできたデコボコを紙やすりで削って平らにしましょう。紙やすりは1000番程度のものを使うとよいでしょう。紙やすりで段差を削ったら、再びスプレーで塗装して修正完了です。
point
指紋やキズがついてしまった部分をそのままにして塗装すると、段差が残ってしまったり、色ムラができてしまいます。面倒でも修正することをオススメします

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塗装中にどんなに気をつけていても、ホコリがついてしまうことがあります。パーツの目立つところにホコリがついてしまったときは、塗料をしっかり乾燥させた後、先ほどと同じく紙やすりでホコリを削りとりましょう。紙やすりは1000番程度を使います。

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ホコリを取り除いたパーツ


紙やすりでホコリを削ったパーツ。ホコリがついてしまった部分の表面だけを削るように、力を入れずに削るのがポイントです。ホコリがとれたら、紙やすりで削ってキズがついてしまった部分を中心に、缶スプレーで再び塗装しましょう。
point
紙やすりは模型ショップやDIYショップなどで購入できます。紙やすりには目の荒さを示す番号があり、番号が小さくなるほど目が荒く、削れる量が大きくなります。1000番の紙やすりはプラモデル制作ではかなり目が細かく、仕上げ用に使われます。削れる量が少ないので、塗料の表面だけを削ることができます。

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缶スプレーをパーツに近づけすぎたり、塗料を大量に吹き付けてしまうと、写真のように塗料が垂れてしまいます。また、塗料をよく乾燥させないまま重ね塗りしたときも、塗料が垂れてしまうことがあります。

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失敗の状態によって修正方法をセレクト


ほんの少し塗料が垂れてしまった場合は、#1でご紹介した、塗装中に指紋がついてしまったときの対処法と同じやり方で修正してもよいでしょう。写真のパーツのように、表面に段差ができてしまうくらい塗料が流れてしまったときは、一度塗料を落としてやり直したほうが早い場合もあります。
『Mr.カラースプレー』は水では落とすことができません。乾燥後に削って落とすか、専用のうすめ液を使いましょう。

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専用のうすめ液を使って塗料を落とします。
今回の塗装で使用した、模型専用の『Mr.カラースプレー』を落としたい時は、Mr.カラー専用のうすめ液(溶剤)『Mr.カラーうすめ液』を使用するとよいでしょう。模型専用の塗料『Mr.カラー』には缶スプレータイプのほかにもビンに入っているタイプがあり、このうすめ液は主にビン入りのMr.カラー薄めてエアブラシで塗装するときや、筆塗りしたときの筆を洗うのに使います。

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注意:
DIYショップなどで販売されている、ラッカーシンナーを使用した場合、溶剤が強すぎてプラスチックの表面を溶かしてしまうことがあります。必ず専用の溶剤を使用しましょう。


うすめ液で塗料を拭き取る


ティッシュにうすめ液をしみこませて、パーツの塗料を拭き取りましょう。塗料が乾燥していて落としにくいときは、うすめ液をしみこませたティッシュを塗料の上に数秒のせてパックすると落としやすくなります。うすめ液を使用するときは、必ず窓をあけて換気を行いましょう

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うすめ液を使って、塗料を落としたパーツ


うすめ液を使って塗料をきれいに落とすことができました。この時、塗料の落とし忘れはないか、ティッシュの繊維がパーツに残っていないかをよく確認しましょう。きれいに塗料を落とすことができたら、気を取り直してもう一度塗装をやり直しましょう。

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密閉式の袋を活用します。塗装後、時間が経ってしまって塗料が固くなってしまったときや、大きなパーツの塗料を落としたいときは、密閉式の袋を使用するのがオススメです。密閉式の袋に塗料を落としたいパーツと、うすめ液を入れます。

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パーツ表面の塗料を落とす


密閉式の袋の口をしっかり閉じたら、袋の上からパーツの表面をこするようにして塗料を溶かすように落とします。密閉式の袋を使うことでうすめ液の揮発を防ぐことができるので、少量のうすめ液で塗料を落とすことができます。

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使ったティッシュの処分方法


塗料を落とすときにうすめ液をしみこませたティッシュからは、作業を終えた後もうすめ液が揮発し続けています。そのままゴミ箱にポイ!と捨ててしまうと、うすめ液が部屋に充満してしまいます。捨てるときはビニール袋に入れて、うすめ液が揮発しないように密閉するか、ベランダや屋外などに数時間放置してうすめ液を完全に揮発させて捨てるとよいでしょう。

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塗装を失敗しても、紙やすりやうすめ液を使って何度でもやり直すことができます。プラモデル製作における失敗は取り返しがつくことばかりです。失敗を恐れず塗装にトライしてみましょう。塗装する以外にもアレンジ方法はいろいろあります。次回のコラムでは、デカールシールのつくり方と貼り方をご紹介しましょう。

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モデラーとして雑誌のホビー特集企画の 作例製作などを担当。プラモデルのナビ ゲーターとして、模型の楽しさを広める 活動を積極的に行っている。 近著は『はじめてだってうまくいく ガンプラ塗装の教科書』(大泉書店)。
http://www.054taste.jp/
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